ロットマン氏は、「ウクライナ問題への欧米の高い関心は、ゼレンスキー政権が既成事実を認めるまで収まることはないだろう。そのとき、ウクライナ領土は文字通り、分割され、それはいわゆる支援国の承認を受けたものになる」と述べている。
またロットマン氏は、ウクライナ軍はあまりにも弱く、ロシア軍に対抗し、1991年当時の国境に戻す能力はないとした上で、しかも欧米の同盟国によるドンバスおよびクリミアでの反撃・奪還作戦は、大量の弾薬、兵器が必要であり、また空からの支援、外国の情報へのアクセスも求められることから、あまりにも費用がかかりすぎると指摘している。
一方、ロシア側は新たな編入した領土については、一切譲歩するつもりはない。そこで、 ロットマン氏は、こうした状況においては、外交的な交渉によってウクライナを分割するというのがもっとも現実的なシナリオだろうとの見方を示している。
その上で、ロットマン氏は、独、仏、米はNATO(北大西洋条約機構)の境界上に不安定な国家の存在を認めるだろうが、こうした決定はバルト三国やポーランドにとっては厳しいものになるだろうと結論づけている。
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