金融に詳しい国際投資ブティック「Sovereign Wealth Management」のハリー・コロリョフ代表は、スプートニクに対し、次のように述べている。
「この銀行の破綻はシステム的な危機を招くことはないだろう。2008年の同様の事例以降、監督する各機関も行動プランを確立している」
コロリョフ氏はSVB経営破綻の報道のあと、「JP Morgan」社の株価が上昇していることに触れ、市場はこの問題を体系的なものとは考えていないと指摘。「少なくとも現段階では、孤立した問題」としていて、金融・経済全体への波及の兆候はみえないとしている。
SVB銀行の総資産は2000億ドル余りで、米国における銀行の破綻としては2008年のリーマンショックに次ぐ2番目の規模となる。SVBの試算は連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれる。
1983年に設立されたSVBはカリフォルニア州と東部マサチューセッツ州に17の店舗を展開し、IT関連のスタートアップ企業への積極的な融資で知られていた。破綻の理由について、米国メディアは、利上げによって価格が下落した債券の売却で損失が出て経営が悪化し、顧客からの預金の引き出しが相次いだことなどが原因だと報じている。
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