人民網は、米国にはデフォルト(債務不履行)のリスクが高まっていると指摘。こうしたなか、米議会における民主党と共和党の与野党は、終わりの見えない債務上限引き上げに関する議論を行っている。こうして、米国の公的債務は「時限爆弾」となったと指摘されている。
米イェール大学のビャン・ユンズー氏は、この状況に陥った背景には複数の理由があると指摘。例えば、法外な融資をする一方で実体経済は荒廃しており、国の歳入は減少しているという。また、発展途上国の成長などで米国の国際的影響力が相対的に低下しており、世界の収入がアジアやその他の地域に再分配されるようになってきたことも指摘されている。
アナリストらは短期的な展望では、デフォルトを避けるために米国が再び債務上限を引き上げることはあり得ると考えている。だが、こうしたその場しのぎの対応は、際限のない上限引き上げの傾向を強めるとして懸念する声もある。
米国のジャネット・イエレン財務長官は1月、公的債務が上限に到達したことを受け、デフォルト回避のために借入限度額を速やかに引き上げるよう米議会に要請した。その後、歳出削減と上限引き上げをめぐる与野党の駆け引きが続いてきたが、議論は平行線となっている。
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