同園によると12日、孵卵器の定期点検をしていた職員が卵が孵化しているのを発見。人の手を借りることなく、自力で殻から出てきたという。
生まれた時の殻の長さは5センチで、体重は29グラム。1週間弱で約50グラムまで成長した。性別がわかるのは数年後とのこと。
カメの行動は職員によって監視されている。成長は順調で、食欲も旺盛、時には水浴びをしたり日光浴をしたりして過ごしているという。
ホウシャガメは、餌の減少や生息地の縮小、密猟やペットとしての販売などにより絶滅の危機に瀕しており、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに指定されているほか、ワシントン条約(CITES、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に登録されている。
モスクワ動物園では成体のホウシャガメを5匹飼育している。繁殖に向けて3年間試行錯誤を重ねた末、今回、4つの卵のうち1つを孵化させることに成功したという。