フランスでは16日以降、合わせて855人が拘束された。そのうち729人はパリ市内で拘束された。議会では16日、年金受給開始年齢の引き上げに関する法案の採択が行われる予定だった。しかし、エリザベット・ボルヌ首相は憲法49条3項(採決なしで政令によって法案を採択する措置を規定)を適用し、法案は成立した。
これによりフランスでは一部の議員が民主主義の終わりを表明している。パリでは今も改革に反対する抗議活動が自然発生的に起こっている。
国民議会(下院)では27日、野党が不信任決議案を提出したものの、成立には9票足りず、採択には至らなかった。
フランス・マクロン政権のエリザベット・ボルヌ首相は1月10日、年金支給開始年齢を現行の62歳から64歳に2030年までに段階的に引き上げる改革案を発表。これを受け、19日には1回目の全国の労働組合が参加した国民ストライキが行われ、パリ、マルセイユ、リヨン、トゥールーゼなど全国各地でデモが行われた。
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