米国債への投資を世界で最も減らしたのは日本=米財務省統計

米財務省は米国債への外国からの投資がこの1年間で2453億ドル(32兆円)減少したとするデータを公表した。減少額では日本からの投資が最も大きかった。
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米財務省統計などによると、昨年1月末時点で7兆6000億ドル(993兆7000億円)だった外国からの米国債への投資額は、今年1月には7兆3500億ドル(961兆125億円)となった。
最も大きく減らしたのは日本で、1年前より1955億ドル(25兆5600億円)少ない1兆1000億ドル(143兆8250億円)となった。続いて中国は1744億ドル(22兆8000億円)少ない8594億ドル(112兆3665億円)となった。また、アイルランド、フランス、ブラジルもそれぞれ552億ドル(7兆2174億円)、490億ドル(6兆4067億円)、221億ドル(2兆8895億円)と大きく減らしている。
一方、減少割合でいうとロシアがもっとも大きく、67分の1の6700万ドル(87億6025万円)に、また、アフガニスタンも3割弱減の9億9400万ドル(1300億円)となった。エジプトやインドネシアも約半分程度になっている。
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米国債への投資を増やした国もある。ベルギーは881億ドル(11兆5190億円)増加させた。また、英国は576億ドル(7兆5312億円)、カナダも365億ドル(4兆7723億円)増やしている。割合でみると、最も伸び率が高かったのはカザフスタンで4.7倍。次いでカタールが2.5倍、アルゼンチンが2.2倍などとなっている。
米国のジャネット・イエレン財務長官は1月、公的債務が上限に到達したことを受け、デフォルト回避のために借入限度額を速やかに引き上げるよう米議会に要請した。その後、歳出削減と上限引き上げをめぐる与野党の駆け引きが続いてきたが、議論は平行線となっている。一部の専門家は、米国の公的債務の問題が「時限爆弾」のように爆発する危険性を指摘している。
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