シーヤールトー大臣はオランダのテレビ局NPOからの取材に対し、「現在の米政府はハンガリーに対し、友好国・同盟国としての立場に立っていない」とし、ハンガリーを敵視しているとの見方を示した。その上で大臣は、米国は我々の友人であり、我々は敵とは見なしていないと述べるとともに、両国は同盟国であるが、米政府は我々を敵とする立場に立っていると批判した。
シーヤールトー大臣は、米政府がこうした態度をとっている理由として、現在のハンガリー政権が、保守的で愛国主義的な右派勢力であり、自らの国益を追求し、外国からの判断や指示を受けることを嫌っているためだと説明した。
一方、ハンガリーとロシアとの関係について問われたシーヤールトー大臣は、ハンガリーは「ロシアとの関係を強化してはいない」としつつ、今も対話を行い、エネルギー分野においては合理性のある協力を継続していると語った。また「ロシアなしに、国内に十分なエネルギー資源を供給することは物理的に不可能だ」と強調した。
シーヤールトー大臣はまた、ウクライナにおけるロシアの特別軍事作戦が開始された後、ハンガリーとロシアの関係は、エネルギーを主としたきわめて実用的な分野のみに縮小されたが、ハンガリーにとって、ロシアとの関係を断ち切ることは不可能だと指摘した。
これより前、米国のデービッド・プレスマン駐ハンガリー大使は、ハンガリーは今後の運命を決定づけるための重要な時を迎えているとして、欧米諸国との関係強化を呼びかけた。一方、ハンガリーのビクトル・オルバーン首相は、ハンガリーはロシアとの関係をできる限り長く維持したいと考えているが、それが実際に可能かどうかは誰にも分からないと述べていた。
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