記事では、「東欧の農村は怒りの波に襲われている。ポーランド、ルーマニア、ブルガリアはウクライナ周辺から、大量に穀物が流入していることに憤怒している」と指摘されている。
ウクライナとの国境地帯に暮らすポーランド農家のマルチン・ミシャクさんは、フィガロ紙からの取材に対し、ウクライナから供給される穀物は、政治家が約束した国際市場やアフリカには届いていないと語った。またミシャクさんによれば、その穀物はポーランドに流入しており、とうもろこしの低価格がポーランド農家に大きな影響を与えており、消費者はウクライナの穀物を買うようになっていると嘆いている。
ウクライナの安価な穀物の流入で、ポーランド農家は農作物を販売することができなくなっているとして、こうした誠実さを欠いた競争を非難しているという。
2022年5月、欧州連合(EU)はウクライナ経済を援助するため、ウクライナから輸入されたすべての農産品に対する関税を1年間、撤廃した。その結果、ウクライナと国境を接する国々は、ウクライナへの連帯のために大きな犠牲を強いられている。
フィガロ紙は、「ウクライナのオペレーターは飢餓に苦しむ人々のことではなく、自分たちの利益だけを考え、今の状況からお金を得るためにあらゆることをしている。その結果、欧州の港では激しい競争が起きたが、ウクライナの製品には特恵条件があるため、大きな利益がもたらされている」と指摘している。
これより前、EUに加盟するポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スロバキアの首相がウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長に、ウクライナの穀物の流入による危機に介入するよう要請している。
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