ウォルト氏は、フォーリン・ポリシーに寄稿した中で「悲しいことに、バイデン政権は、幾分かは自らが作り出した問題に見事に対処しているのだ」と記した。
ウクライナ紛争の根源はバイデン氏が就任する以前に遡るが、バイデン氏自身もアントニー・ブリンケン国務長官も、武力衝突がこれほど早く始まるとは予見できなかったという。
「彼らは、ロシアがウクライナの動向を存亡の危機と捉えていることを認識できず、武力衝突を回避するためにできる限りのことをしたわけでもない。(前職、現職問わず)米政府高官らは、米国と西側諸国の政策がこの悲劇を引き起こしたことを徹底的に否定してきたが、証拠を冷静に見てみると、そうではないことがわかる」
ウォルト氏は、ウクライナにおける特別軍事作戦への西側の対応を調整する上で、米国は主導的な役割を果たしたと指摘。しかし「これはまだ終盤戦ではなく、こうした努力の最終的な結果は不明だ」としている。
ウォルト氏によれば、ロシアがドンバス地域の一部またはすべてを併合し、ウクライナで甚大な被害と人命損失をもたらす武力衝突が長引くことは、米国の外交政策における大きな成果に見えるはずがなく、「残酷な現実」である。
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