マクロン大統領は5日から、欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長とともに中国を訪問。習近平国家主席をはじめとする中国要人と会談に臨んだ。
共同声明では次のように述べられている。
「中国とフランスは2022年1月3日に出された、中国、フランス、ロシア、英国、米国による、核戦争の防止と軍拡競争を許さないという共同声明を支持すること確認した」
また、ウクライナ紛争も中仏首脳会談のテーマとなった。会談で習近平主席はマクロン大統領に対し、「ウクライナ紛争の原因は複雑であり、長期化は全ての関係する国々に害をもたらす」と指摘。さらに、フランスがウクライナ問題の政治的解決に向けたプランを策定すれば、中国はそれを支持すると表明した。マクロン大統領も、和平に向けて中国と緊密に連携する用意があると応じたという。
そのほか、共同声明の要旨は次のようになっている。
二国間関係
中仏両国はハイレベルの交流、戦略対話が重要とみなしている。さらに、経済・金融、文化交流などの分野でのハイレベル協議も重要
中仏両国は戦略的な問題に関わる相互連携を深化させる。特に中国人民解放軍の南部戦区(軍の管轄)とフランス軍の太平洋軍管区の対話を進める。国際、地域安全保障に関わる問題で相互理解を深める
国際情勢
中国とフランスは国連安保理の常任理事国として、国際的な安全保障や安定性への試練や脅威に関して、国際法に基づいた建設的な決定を探し出すために共同で尽力する
2015年のイラン核合意は多国間外交の重要成果。中仏両国は、イランの核問題について、政治・外交的解決を図ることにコミットする
ウクライナ情勢
中仏両国は国際法や国連憲章の目的、理念に基づく、ウクライナ和平実現のための尽力を支持する
中仏両国は原発やその他の平和利用のための原子力施設への軍事攻撃に反対し、ザポロジエ原発の安全保障や保護への尽力も含む、IAEA(国際原子力機関)による建設的な役割を支持する
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