仮想通貨の「億り人」 1年で資産の75%を失う

仮想通貨取引などで財を成した世界の富裕層上位19人が、この1年で資産の75パーセント、額にして1100億ドル(14.5兆円)を失ったことが明らかになった。「フォーブスUSA」が伝えている。
この記事をSputnikで読む
「フォーブスUSA」は、刑事事件や当局の捜査、内輪もめ、資産評価の低迷などが相まり、この1年が暗号通貨の億万長者には厳しい年になったと指摘している。昨年、仮想通貨業界における大富豪トップ19人の保有資産は総計1400億ドル(18.5兆円)と評価されていた。だが、2023年3月10日現在では300億ドル(3.9兆円)以下にまで減少した。
混迷極める仮想通貨業界 生き抜くためには「長いものには巻かれろ」
この1年で最もダメージが大きかったのは、昨年経営破綻した米仮想通貨取引所大手「FTX」の創始者、サム・バンクマン=フリード氏だ。経営破綻前は推定試算240億ドル(3.1兆円)で、ランキングの19人中2位につけていたが、現在は1000万ドル(13億円)ほどにまで減少したとされている。バンクマン=フリード氏は詐欺罪などで起訴されており、最大で終身刑を言い渡される可能性がある。
仮想通貨取引所「バイナンス」の創設者兼 CEOのチャンポン・ジャオ氏は、依然資産額はトップであるものの、昨年の約6分の1となる105億ドル(1.4兆円)にまで減少した。「バイナンス」をめぐってもマネーロンダリングや脱税疑惑が持ち上がっており、刑事訴訟の準備が進んでいるとされている。
関連ニュース
「コインベース」が新暗号通貨の創設を提案 インフレ率に連動で価格安定
資金洗浄の温床 独当局、記録的61億円超のビットコイン差し押さえ
コメント