ザドルノフ氏によると、世界の金融システムが崩壊しつつあるのは、障壁が徐々にできているためだという。「通貨の移行」には10年かかり、その後で初めて、世界はこの変化の結果を目撃できるという。現時点では、米ドルがシェアを60%占めていると同氏は強調している。
同氏は、ある通貨と別の通貨のどちらが優位なのかは、商品の買い手と売り手のコストという一点だけで決まると説明している。自由に交換できる通貨であるドルやユーロで決済する場合のコストはわずかだ。一方で、非兌換通貨で決済する場合のコストは、不確実性があるため高くつくと同氏は指摘している。非兌換通貨には人民元などが含まれており、通貨別の取引比率においてこういった通貨が占める割合はたったの2%。
これよりも前、香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」は、中国が国際通貨システムにおける米ドルの優位性に挑戦していると報じた。
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