同社の創設者であるヴィンセント・ダスティエ氏はFrance 24のインタビューに対し、地球の大気圏と宇宙の境界を秒速4メートルで飛行する気球に乗ることになるのは、経験豊富な宇宙飛行士ではなく、一般の観光客だと強調した。同氏によると、気球で星を巡る旅の目的は、旅行客が宇宙船に乗る観光客のような気分をたっぷりと味わえることだという。旅行者は高度2万5000メートルまでゆっくりと上昇し、地球の水平線が宇宙の暗闇に落ちていく様子を見たり、夜空の星を眺めたり、成層圏から上る日の出を見ることができるという。
同社は、フランス国立宇宙研究センターから提供された特殊な装置を使うことで、気球が地球上空2万5000メートルで遭遇する極限状態を実験で再現することができた。ダスティエ氏は、「低高度での最初のテスト飛行はすでに実施された。次の段階は、より高い、成層圏でのテスト飛行だ。そして2024年末には、商業飛行に関する証明書を取得できるようになるだろう」に語っている。
フランス24の報道によると、このようなプロジェクトを開発しているのはZephalto社だけではない。特別な飛行訓練を受けていない一般の観光客向けのこうしたフライトの人気が高まっていることは、同社が2025年に予定している最初のフライトがすでにすべて完売していることからも明らかだ。ちなみに、完売した同社のチケットの価格は1人あたり約12万ユーロ(約1760万円)だった。
スプートニクは以前、米国のスタートアップ企業「ワールドビュー」が2024年までに、宇宙旅行者を8人乗りの未来形カプセルに乗せ、巨大な気球で成層圏に打ち上げるプロジェクトを実施するニュースについて報じた。
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