病院によると、この手術は肺線維症の65歳の男性患者に対して行われた。体にとっての害が少ない「低侵襲手術」の技術が用いられた。また、損傷した肺を切除し、新しい臓器を移植するためにわずか8センチの穴を開けるという新たなアプローチがとられた。
「これまで可能なオプションだった唯一の方法は、ろっ骨を広げて胸を開き、大きな開口部をつくることだったが、もはやその必要性がなくなったということを意味する」
従来の肺移植の方法は患者に負担が大きく、長期で困難なリハビリが必要だったが、この新しいアプローチを使えば、皮膚や脂肪、筋肉をわずかに切り取るだけで済み、傷も最小限に抑えられる。これは安全性が高まるだけでなく、ほとんど痛みもないという。病院は「歴史的な転換点であり、無数の患者の人生を変えると信じている」と自信をみせている。
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