トルコ当局によると、関税率を現在の0%から引き上げるのは、農産物の新シーズンを迎えるにあたり国内生産者を保護することが目的だという。トルコが例外的に関税率を0%としているのは、シンガポール(一部の製品に16.2%の関税がかかる)とボスニア・ヘルツェゴビナの2カ国のみ。
ウクライナのメディアが自国の国家関税庁の発表を引用したところによると、トルコが2023年第1四半期に輸入したウクライナ産小麦は1億6880万ドル(約225兆6000億円)で、これは輸出されるウクライナ産小麦の17.7%を占めている。また、ウクライナ産の大麦については5270万ドル(約70億4400万円)で、輸出分のウクライナ産大麦の42.2%を占めている。
トルコの関税導入は、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、ブルガリアの欧州連合(EU)の4カ国がウクライナ産農産物の輸入を禁止したことを背景に行われた。これらの国の当局によると、ウクライナ産穀物の輸入は地元農家の経済に悪影響を与えている。これよりも前、ハンガリーの国家食品連鎖安全局は、ウクライナ産トウモロコシにマイコトキシンに汚染された事例を発見したと発表した。また。同局によると、複数のサンプルで遺伝子組み換え作物の陽性反応が検出されたという。