米カリフォルニア大学サンディエゴ校は、平均年齢56歳の男性、1100人を対象に12年間にわたってデータを分析し、同時に、化石燃料の燃焼で生成される微小粒子状物質(PM2.5)と大気中の二酸化窒素がエピソード記憶、実行機能、言葉の流暢さ、脳の情報処理のスピードにどう影響するかを研究した。
その結果、40~50歳の時期に高いレベルのPM2.5と二酸化窒素を吸った被験者らは言語の流暢さで認知機能が悪化し、56~68歳の年齢期にPM2.5を多く吸った人は、実行機能は低下し、二酸化窒素を多く吸い込んだ人は、エピソード記憶で悪い結果を示していることがわかった。
実行機能とは、知性行動や行為を計画、コントロール、調整する能力を、またエピソード記憶とは、過去の特定の出来事を思い出し、再体験する能力をさす。
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