ミリタリー・ウォッチ誌はグロム2について「幾度もの延期を経て、2010年代半ばに軍備に入った『グロム2』は、21世紀としては比較的標準的な弾道ミサイル。完璧な弾道ミサイルとは言い難いセミタイプで、低い軌道極点のデプレスト軌道であること、また飛行中の操縦能力が低いことを見ても、ロシアの『イスカンダル』にあるような特性は欠いている」と書いている。
ミリタリー・ウォッチはウクライナの弾道ミサイルがロシアの最新防空ミサイルに脆弱性を示している理由について、ウクライナが自国の弾道ミサイルにために、ロシアの兵器と同様の特性を開発できなかったためと指摘している。
まさにそれがあだとなり、ウクライナの弾道ミサイルはクリミアに到達できず、クリミア半島の空域を防衛する3基のS-400を中核とする多層防空網を迂回することができなかった。
「これらの長距離対空ミサイルシステム(編集注:S-400)は、射程距離や特性の異なる複数の補完的なクラスのミサイルを使用することで半端ではないレベルの防御を保障できる」と記事は書いている。
ミリタリー・ウォッチはまた、クリミアの防空にあたっているのはS-400だけでなく、これをS-300PMと防空システム「パンツィリ」、弾道ミサイル「イスカンデル」、K-300Pバスチオン-Pと3つの戦闘機連隊が援護していると指摘している。
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