人民元はグローバル準備通貨へ変貌中=ロシア中央銀行 

第2回ユーラシア経済フォーラムの席上、ロシア中央銀行のクセニヤ・ユダエヴァ第一副総裁は、中国人民元をグローバルな準備通貨に変える、国際化のプロセスが進行していることを明らかにした。
この記事をSputnikで読む
ユダエヴァ第一副総裁は、中国元はすでに特別引出権(SDR)通貨バスケットに採用されており、世界の中央銀行間の外国為替スワップも人民元国際決済システム( CIPS、クロスボーダー銀行間決済システム) も創設されていると指摘している。
ユダエヴァ第一副総裁は、国際貿易における人民元のシェアは現段階では大きくはないものの、最近は人民元の国際化のプロセスが活発化していることが見受けられており、特に、ブラジルやアルゼンチンなどの中南米諸国や、サウジアラビアなどの中東諸国から、決済に人民元をより積極的に使用するよう切り替えるという発言が出ている事実を強調している。
「正しい評価を下すことは決してない」 米投資家ロジャーズ氏、国際金融機関の消滅を予想
ユダエヴァ第一副総裁は、「最近の統計では、中国中央銀行(編集:中国人民銀行)と新興国の中央銀行との間でここ数か月、人民元スワップの利用が増えていることが示された」と指摘し、このことから、人民元をグローバルな準備通貨に変える可能性が検討されており、実際に、そうしたプロセスが進行していると補足した。
「地域通貨や(グローバル)サウスないし東の通貨としての役割を含め、人民元の役割の強化は確かに存在する。特に、中国が貿易パートナーとして、幅広く、諸国のインフラに果たしている投資パートナーとしての役割を考慮すると、そうだ」ユダエヴァ第一副総裁はこう語った。
ユーラシア経済フォーラムはユーラシア経済連合がその議長国を会場として、毎年組織しているビジネス会合。昨年の第1回ユーラシア経済フォーラムは2022年5月26日、キルギスの首都ビシケクで実施されている。
関連ニュース
【視点】米投資家ジム・ロジャーズ氏 ドルの時代が終わりつつある理由について語る
グローバル化進む人民元とBRICSの単一通貨導入論 ドルの強敵ライバルが出現
コメント