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再生可能エネルギーがまもなく廃棄物の波を呼ぶ=メディア

グリーンエネルギーには非常に不快な副作用がある。それは、廃棄物だ。寿命を迎えた風力タービンブレードや太陽光パネルは最終的にゴミ捨て場行きとなり、環境を汚染する。CBSテレビが報じている。
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CBSの特派員は、米ルイジアナ州の廃棄物処分場を訪れ、使用済み風力タービンブレードや太陽光パネルなど、再生可能エネルギー発電設備から出た廃棄物の山を目にした。
同行した廃棄物の処理を行うグローバル企業Vеoliaの代表者は、専門家を引用し、2050年までに世界の風力発電で使われるタービンブレードだけで毎年4700万トン以上の廃棄物が発生すると語った。
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より環境に優しい経済を目指すならば、風力発電所や太陽光発電所からの廃棄物増加という深刻な副作用が生じることは明らかだ。Vеoliaの専門家によると、再生可能エネルギー発電設備から出た廃棄物のリサイクルを首尾よく行うのは簡単ではない。特に、高強度かつサッカー場に匹敵する長さを持つ巨大な風力タービンブレードのリサイクルは難しい。現在、風力タービンブレードのリサイクルを行っているのはVеoliaだけだという。Vеoliaは、使用済みのブレードを細かく切断して破砕し、それをあるコンクリート工場に送る。そこで石炭を燃やす代わりに燃料として使用される。これによって、二酸化炭素の排出量が約30%削減される。CBSは、しかし今のところ、風力タービンブレードのリサイクルに取り組んでいるのはVеoliaとコンクリート工場1工場だけだと強調している。その他の会社は、使用済みブレードを地中に埋めるという最も安価な方法を選択しているという。
使用済み太陽光パネルのリサイクルも可能だが、ここにも風力タービンブレードと同じ問題がある。したがって、すべての使用済み太陽光パネルのうち、米アリゾナ州の廃棄物処理工場に行き着くのは10%未満であり、残りの90%は廃棄物の処分場で埋め立てられるという。CBSは、「グリーン」廃棄物のリサイクルをめぐる状況が変わらなければ、世界は明日にも新たなゴミの波に飲み込まれるだろうと警告している。
スプートニク通信は先に、すべての専門家が暖房に使う従来の燃料を水素燃料に転換していくことがグリーンエネルギーにおける重要な要素だと考えているわけではなく、暖房用としての水素の活用は大きな間違いであり、夢物語だと指摘する専門家もいると報じた。
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