独紙シュピーゲルによると、ぺテル・フランク連邦検察官はパイプラインの爆破にはアンドロメダ号(全長15メートル、 Bavaria Cruiser 50のモデル)が使用されたことを確信しているという。このアンドロメダ号は2名のウクライナ人が2016年にポーランドでオープンした旅行代理店(Feeria Lwowa)経由で貸し出されていたことが明らかになっている。
南ドイツ新聞によると、この旅行代理店の口座には2020年に280万ユーロの資金が振り込まれており、破壊工作に関与した人物らはアンドロメダ号の持ち主にブルガリアとルーマニアの偽造パスポートを提示したと当局は分析している。
報道によると、「ステファン・マルク」という名前の偽造パスポートを使用した人物の1人はキエフ州南東部出身のウクライナ人(26)だという。ドイツ当局はこの人物をマークしていたものの、容疑者の身に危険が迫る可能性があるとして氏名を公表していない。SNSの古い投稿では仲間らとカラシニコフ銃を手にしている姿が確認できるとのこと。現在、男はウクライナ軍に所属していると見られている。
また、シュピーゲル紙によると、今回の爆破で使用されたのは「オクトゲン」という爆薬とのこと。アンドロメダ号からはこの爆薬の化学反応が確認されている。この爆薬は質量が軽く、アンドロメダ号のような小型船でも通常のダイナマイト500キロ(トリニトロトルエンを使用)に相当する爆破物を輸送することが可能だという。これによりドイツ当局は大型船による犯行だったという従来の仮説を退けている。
関連ニュース