米債務上限引き上げは、米国民にどれだけの損失をもたらすのか メディアが評価

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、米政府の債務上限引き上げをめぐり、米国民は自身の借金の返済、すなわちローンの支払いがさらに困難になるおそれがあるとし、米国居住者のローン支払い額は、債務危機が発生した2011年の200億ドル(約2兆7900億円)に匹敵する可能性があると報じている。
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同紙は「公式データが発表されるまでには数か月かかるが、2011年の前回の債務危機が複数のヒントを与えている。米国民は債務危機によって2011年末までに13億ドルの損失を被った。その後、支払額は増え続けた。ある試算では約200億ドルになった可能性がある」
NYTによると、今回も2011年のように借り手の返済額が増える可能性がある。また、経済成長が鈍化する可能性も排除できないという。
議会で多数派を占めていた共和党は2011年、度重なる議論を経て、債務上限引き上げと引き換えに歳出削減について交渉するようオバマ大統領(当時)に要求した。上限は引き上げられ、これによって株式市場で危機が起こった。そして金融市場では、週のボラティリティが、株式市場が大幅に下落した2008年の危機以来最も高まった。株価指数が米国、中東、欧州、アジアで暴落した。
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米国のバイデン大統領は今月3日、米政府の債務上限引き上げに関する法案に署名した。
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