公表された最新のランキングでは、昨年2位だったニューヨークが1位に。高インフレに加え、家賃の高騰が全米の他の都市とも比べても高かったためだという。4年ぶりに首位陥落した香港は、2位となった。
外国人にとって生活費が高い都市トップ10
順位 | 都市名 | 国 | 変化(昨年順位) |
1 | ニューヨーク | 米国 | +1(2) |
2 | 香港 | 香港(中国) | -1(1) |
3 | ジュネーブ | スイス | ±0(3) |
4 | ロンドン | 英国 | ±0(4) |
5 | シンガポール | シンガポール | +8(13) |
6 | チューリッヒ | スイス | +1(7) |
7 | サンフランシスコ | 米国 | +4(11) |
8 | テルアビブ | イスラエル | -2(6) |
9 | ソウル | 韓国 | +1(10) |
10 | 東京 | 日本 | -5(5) |
日本も久方ぶりの高インフレになっているが、円安が相殺し各都市のランキングは総じて昨年より低くなっている。過去5年間、世界トップ5以内に入っていた東京は、順位を5つ落として10位となった。昨年17位だった横浜も41位となった。
日本の生活費は相対的に安くなったため、外国人や海外企業は移住・進出しやすくなったといえる。一方でECAは、「日本から他の国へ従業員を異動させようとする企業にとっては、駐在員の購買力を守るために、より多くのコストを費やす必要に迫られる」と指摘している。
また、今回最も順位を上げたのはトルコのイスタンブルで、昨年から95つ上がって108位となっている。ウクライナ紛争や政府の経済政策による高インフレ、2月のトルコ地震後の住宅需要の高まりによる家賃の高騰などが影響したという。
ロシア・モスクワは昨年より37つ順位を上げ、世界25位となった。経済制裁にも関わらず、通貨ルーブルが強含みで推移していることなどが要因だと指摘されている。
ランキングは120の国と地域の207都市を対象に、毎年3月と9月に行われる調査をもとにまとめられる。食費、家賃、生活用品、サービス、衣料品、アルコール、たばこ、外食、光熱費、公共交通機関などのコストが評価される。
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