ザハロワ報道官は、米国が台湾やチベット、新疆ウイグル自治区の話題を、中国の内政に干渉するために利用しているとの認識を示したうえで、次のように語っている。
「ワシントン(米政府)はこのような干渉を包み隠さず、むしろ強調している。しかも彼らには何の根拠もない。アメリカの空鉄砲だ」
また、米国は長年にわたり多くの国々に対して「抑止力」を働かせ、各国の国益の実現をコントロールしようとしてきたと指摘。だが、中国は米国のルールには従わず、自らの立場を主張するだろうとザハロワ報道官は加えた。
一方、米国は「人権」を声高に叫んでいるのにも関わらず、そのウクライナ問題に対する姿勢は滑稽だとも述べた。
「西側諸国からはウクライナ危機の出口は交渉ではなく『戦場』でのみ決まりうるとの声明がきこえる。つまりこれは西側の『ウクライナ国民を破滅させたいという深い願い』を説明しているのだ」
台湾問題などで米中関係が悪化しているなか、ブリンケン国務長官は18、19日の日程で中国を訪問。習近平国家主席、中国外交トップの王毅・政治局員(中国外事工作委員会弁公室主任)、秦剛外相らと相次いで会談した。
米中は台湾の独立を認めない「1つの中国」政策を改めて確認したほか、秦外相の訪米や米中のハイレベル交流の維持などで一致した。一方、米中の偶発的衝突を避けるための国防当局者間の対話再開では合意に至らなかった。