サックス氏はこのほかにも、両軍の空域における対立に注意を喚起し、ロシア空軍は制空権を握っているため、ウクライナ軍は動きがとりづらく、常にロシア軍のヘリコプターや攻撃機からの砲撃にさらされていると指摘している。
「スロヴィキン・ライン」というタームは、2022年末、西側メディアが導入したもの。特に英『デイリー・ミラー』誌がロシア軍の防衛構造をこう表現し、ウクライナ軍がこの突破を試みれば、大きな困難に直面するだろうと指摘していた。
ロシア人軍事アナリストらはスロヴィキン防衛線が成功を収めている理由を次のように説明している。防衛線の第一輪郭には、反撃撃退用の戦車や機動小銃部隊を配備した数十箇所の区画、広範に地雷が敷設されたフィールド、防衛用の障害物が含まれる。 さらに、防衛線は砲身砲、ロケット砲、空中砲の強力なグループが相互に連動することで支えられている。