調査団は、キンメリア人の要塞跡を発見した。これは、この文化層で見つかった騎馬人形などの遺物によって確認された。矢じりも発見され、専門家らはこの矢じりについて、キンメリア時代のものであり、戦闘で使用されたと考えている。調査団を率いる松村公仁氏は、矢じりの一部が曲がっていたことに注目した。同氏は、これはキンメリア人の時代にここで戦闘が起こったことを物語っているとの見方を示している。
発掘調査の結果、学者たちは、事実上この要塞にはいつの時代も常に誰かが住んでいたと確信した。その理由は、地理的に有利な位置だからだ。発見された要塞は交易路の交差点にあり、要塞の所有者は物品の移動をコントロールすることができた。松村氏によると、上層ではオスマン帝国時代の痕跡が見つかり、それより下の層ではアレキサンダー大王がここにやってきたヘレニズム時代の遺物が見つかった。その層の下ではリディア人の建築の痕跡が見つかり、そしてさらにその下で、松村氏率いる調査団が目指していたキンメリア人が建てた要塞が発見されたという。また松村氏によると、キンメリア要塞の下では紀元前2000年頃、つまりヒッタイト時代の集落の痕跡も見つかった。調査団は今後も発掘調査を続ける方針だという。
スプートニク通信は先に、オランダでおよそ4000年前に古代の宗教儀式のために使われた遺跡が発見されたと報じた。この場所はオランダ版ストーンヘンジと呼ばれている。
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