川口さんは欧州選手権で2度優勝、世界選手権では2009年と2010年に銅メダルを獲得している。
川口さんによると、ロシア国籍を取得したのは自分の好きなことに取り組むためだった。
「私がロシアのパスポートを取得したのは、自分の人生を興味深いものにするためでした。オリンピックのためではありません。ロシアにいる間、私の人生は興味深いものであり続けるんです」(ロシア語からの翻訳)
日本は二重国籍を認めていないめ、川口さんは2008年に日本国籍を放棄した。
「パスポートを変更したときには、日本の魂をもぎとられたような感じがしました。痛みを感じました」(ロシア語からの翻訳)
なお、川口さんは今も日本のパスポートを取得することができるが、そのつもりはないという。ロシアでの生活が気に入っているほか、定職もあるからだ。
現在、川口さんは現役を引退し、サンクトペテルブルクで暮らしている。ロシア代表としてバンクーバー五輪に出場した2010年、サンクトペテルブルクの造園家たちは新種のシャガ(学名:Iris japonica)を川口さんに敬意を表して命名した。