認知症患者の約90%は、記憶障害や混乱に加え、時折神経の興奮状態(行動障害)に陥る。 興奮状態になった患者は叫んだり、攻撃性を示したり、不安や恐怖から不可解な行動起こしてしまう。
英国の2か所の病院で行われた実験では、認知症患者らに週に1回、14週間にわたり、特別な訓練を受けたセラピストによる音楽療法が施された。患者は馴染みのある歌を歌い、打楽器をたたく演奏を行った。
その結果、興奮状態が起きる頻度は、療法の開始前は通常3日1回の割合で発生していたのが、療法後は10日に1回の割合と75%も低下した。
今まで認知症患者には、転倒や死亡のリスクの高い攻撃性の発作の抑制に強力な鎮静剤が投与されてきた。ラスキン大学はこの発見がそうした患者の助けになると考えている。
関連ニュース