この「ワイヤーフレームカー」を製作しているのは、埼玉県吉川市に本社を置く山口製作所。白いワイヤーで車が再現されており、現実のものとは思えない、まるでCGのような質感に仕上がっている。
同社の専務取締役・山口勲さんによると、カメラを通すと実物よりCGのように見えるため、周りの人からはよく「偽物ではないのか」と驚かれるという。
同社がこのワイヤーフレームカーの製造を始めたのは10年前。自動車のコンベンション・センターからの委託を受けたことがきっかけとなり、現在は5台を所有する。
車はコンピューター支援設計 （CAD） ソフトで設計されたもの。ワイヤーはレーザー技術を使って金属板から切り出され、作り手によって全く違う形の車が出来上がる。しかし山口専務取締役は、以前はこうした技術力を持ち合わせていなかったと語る。
「わが社は今まで、こういう仕事は技術力が無く作ることができませんでした。しかし今までやったことのない仕事にチャレンジし、少しずつ技術力を高めていったことで、こうしたものが作れるようになっていきました」
結果、同社は多くの仕事を依頼されるまでに成長したという。
地元メディアによると、同社のワイヤーフレームカーの写真は2016年からSNS上に出回っており、日本のテレビ番組でも取り上げられたことがあるという。そのうちの1台が最近、埼玉県新座市で目撃され、再びSNS上で拡散されたという経緯だ。