中南米が組んだ予想外の戦線 ロシアが米国にパンチ=マスコミ

EUとラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)のサミットの結果、ロシアは勝利したが、サミットの総括は米国には衝撃を与えた。米国人エコノミストのスコット・マクドナルド氏は軍事、防衛、国家安全保障に特化したニュースサイト「19FortyFive」への記事の中でこう指摘した。
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マクドナルド氏は「ロシアはラテンアメリカの地政学上のプレーに入って、米国の戦略的弱点にパンチを食らわせた。ラテンアメリカはゼレンスキーを招待し、ウクライナ紛争のコンテキストでロシアを糾弾することを拒否した」と書いている。マクドナルド氏は、ロシアとラテンアメリカ地域の国益の接近によって米国とブラジルの間の関係も先鋭化したと見ており、「ブラジルのルラ大統領はグローバルサウスの推進を支持し、世界の多極化に重点を置いているが、これは政治的観点からは反米主義的に映る」と強調している。
マクドナルド氏は、ラテンアメリカのロシアとの協力における主要な要因は共通する世界観だと考えている。この世界観は互恵的国益に基づいているため、過去にラテンアメリカに介入し続けてきた米国への過度な依存を回避する可能性を与えてくれる。マクドナルド氏は「ロシアの政策はこの点で成功している。ラテンアメリカ地域諸国の政府は対露制裁を導入した西側諸国の例には倣っていない」と指摘し、集団的西側諸国の期待に反し、EUサミットではウクライナ紛争のコンテキストでロシアを糾弾する総括声明を押しつけることは叶わなかったとまとめた。
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スプートニクは、ラテンアメリカ諸国は中立政策を貫き、ウクライナへ古いソ連製戦車を供与する引き換えに西側の新しい戦車を受け取るという米国の提案を断ったと報じた。
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