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東南アジアの住民は2000年以上前からカレーをつくっていた可能性がある=研究

ベトナム南部にあるオケオ遺跡での発掘調査で、オーストラリア国立大学の研究者、洪曉純(Hsiao-Chun Hung)氏率いるチームが、スパイスなどを潰したり砕いたりするための道具を複数発見した。この道具は砂岩でつくられており、スパイスの痕跡が残っていた。この発見は、東南アジアでスパイスがつくられていたことを示すものとしては現在最も古い。またこれは、同地域の人々が少なくとも2000年前からカレーをつくっていたことを物語っている。調査結果が21日、Science Advances誌に掲載された。
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道具は、ベトナム南部の古代の村で見つかった。これらの道具は器で、サイズおよび形状ともに金床に似ており、その形はスパイスやその他のカレーの材料を潰すために使用されていたことを物語っている。
道具から抽出した717のデンプン粒を分析したところ、ウコン、ショウガ、ナンキョウ、バンウコン、クラチャイ、クローブ、ナツメグ、シナモンの8種類のスパイスが判明した。デンプン粒の多くには変形の兆候もあった。これはスパイスが潰されて損傷したことを物語っており、現代のカレー粉に含まれるでんぷん顆粒に似ていたという。
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スパイスを潰す道具

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ベトナム南部にあるオケオ遺跡

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ベトナム南部にあるオケオ遺跡

洪氏によると、この発見は、オケオの古代の住民がウコン、生姜、その他のスパイスを料理の主な材料として使っていたことを納得のいくように証明しており、おそらくカレーをつくる際に利用していた可能性が高いという。
東南アジアと南アジアを結ぶ海上の交易路は3000年以上前に確立された。ナツメグやクローブなどのスパイスはインドネシアから入ってきたが、ウコンやシナモンなどのスパイスは南アジアから持ち込まれた。
インディアンジュエリーや宗教的記念碑など南アジア発祥の別の文化の要素とともに石を研磨する道具が初めて東南アジアに登場したのは2000~3000年前。そのため、これらの道具、スパイス、レシピは南アジアからの移民や旅行者によってこの地域にもたらされた可能性が高いと洪氏は指摘している。研究者らはオケオで見つかったスパイスについて、貿易商が持ってきた可能性が高いが、持ち込まれた種から地元で栽培された可能性もあるとの考えを示している。
スパイスを潰す道具
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