調査隊が発掘を行っていたラ・カピーヤ遺跡の古墳は首都リマから900キロ離れた場所にある、パコパンパ遺跡の関連遺跡のひとつ。埋葬者の傍らには陶製の印章が2つ見つかった。1つには人間の顔が、もうひとつにはジャガーが表現されていた。こうした全てが土と灰による、少なくとも6つの層に覆われていた。
AFP通信からの取材に国立民族学博物館の関雄二名誉教授は、墓に葬られていたのは最高位の神官のひとりであることから、この発見は非常に重要度が高いと力説している。祭主らは北アンデス地方で紀元前1000年頃、寺院を取り仕切っており、精神的な指導者の役割を果たしていた。関教授は、今回の発見で古代、ペルー北部に巨大な権力を有する統治者がいたことが裏付けられたと語っている。
日本の国立民族学博物館とペルー国立サン・マルコス大学はアンデスの北部ですでに18年にわたって発掘作業を行ってきており、これまでに紀元前700~600年の墓を複数個所見つけている。
ペルーの別の遺跡では考古学者らによって先日、儀式に使われていた「歌う」ダンスフロアが見つかっている。
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