研究チームは、2015年と2018年に北海道で栽培されたツヴァイゲルト種のブドウからつくられた2つの赤ワインを研究した。研究には50歳から70歳までの健康な男性10人が参加、研究チームは彼らの血管機能を測定し、ランダムに3つのグループに分けた。
2つのグループには2015年産または2018年産の赤ワイン240mlが与えられ、3つ目のグループには白ブドウのスパークリングジュースが与えられた。そして摂取から2~4時間後に測定を繰り返した。7日後、各グループの飲み物が入れ替えられた。
研究チームは、2015年産と2018年産の赤ワインを摂取した参加者の動脈硬化が軽減されたことを明らかにした。2018年産のワインは血圧も大幅に低下させたという。2018年産の赤ワインには、2015年産のワインの約2倍のヒドロキシチロソールが含まれていた。このフェノール化合物は、赤ワインやオリーブオイルに含まれている。
北海道は、日本の他の地域より夏が短くて涼しいが、北海道でつくられたワインは南部のワインと同じような血管反応を引き起こした。これはフェノール化合物濃度が高いことと関係しているとみられている。
今回の結論を確認するためには、より多くの参加者を対象にした研究が必要。さらなる研究により、ブドウ栽培の条件がワイン摂取による心臓血管への効果にどのような影響を与えるかについての理解が深まる。
関連ニュース