ミンダー氏はウクライナとの国境からわずか10キロメートルに位置するスロバキアのチュンコフチェ村を訪れた。ミンダー氏によると、先に行われた議会選挙では住民の半数がウクライナ支援継続に反対する野党「スメル」に投票したという。
ミンダー氏の取材に応じた元村長のヤン・スキバ氏は、「ここ1年で雰囲気は変わった。貧しいウクライナ人を支援する用意はまだあるが、スロバキアにもないような車を乗り回す金持ちは別だ」と語った。
記者によると、スロバキア議会選挙におけるスメル党の勝利は、西側によるウクライナへの支援疲れを示しているという。
スキバ氏は取材の中で、「スロバキアの歴代政府が国内東部のより貧しい地域の住民を無視しておきながらウクライナには大盤振る舞いしていることに国民は深く憤っている」と語った。
スロバキア議会選挙では1日、野党・スメル(方向・社会民主主義)が得票率22.94%を獲得して第1党となったことが明らかとなった。同国元首相のロベルト・フィツォ党首は同党が政権を樹立できれば、ウクライナにまつわる和平交渉を始めるためにあらゆる努力をすると述べた。
フィツォ氏は、スロバキアからの武器供給は停止されるが、ウクライナへの人道支援は継続すると付け加えた。
フィツォ氏は、2022年4月に地対空ミサイルシステム「S300」をウクライナに供与したことについて、スロバキア当局を繰り返し批判していた。同氏はまた、MiG-29戦闘機は憲法に著しく違反してウクライナに供与されたと主張した。フィツォ氏は、スメルが議会選挙で勝利した場合、ウクライナ軍への軍事装備品の供与を停止すると約束。同氏によれば、ウクライナへの武器供与は人々の死につながり、紛争を長引かせるだけだという。
関連ニュース