イスラエル・パレスチナの紛争激化

イスラエルが聖地アル・アクサで「一線を越えた」=ハマス

イスラム原理主義組織「ハマス」 が今、パレスチナ・ガザ地区に展開する「アル・アクサ洪水」作戦は、イスラエルがイスラム教の聖地、アル・アクサ・モスクで繰り返し、越えてはならない「レッドライン」を踏み超えたことへの報復である。ハマス運動のアブドゥル・ラティフ・アル・カヌ代表が表明した。
この記事をSputnikで読む
イラクのテレビ局Rudawが報じたところによると、今回の作戦はイスラエルがエルサレム旧市街のアル・アクサ・モスクで「レッドライン」を越えたことへの対応だったという。
アル・アクサ・モスクではラマダン中、イスラエル当局による厳しい取り締まりが行われ、パレスチナ人の間では強い反発が広がっていた。
ハマスの指導者、イスマイル・ハニヤ氏は声明の中で、パレスチナの大地と民をイスラエルの占領者らから解放するために戦いを続けていると強調した。
ハマスのスポークスパーソンによると、ハマス側は「陸路、空路、地下」からイスラエルの目標を襲撃したとのこと。
また、在レバノン・ハマス事務所のワリド・アルキラニ代表がスプートニク通信の取材に応じた中で明かしたところによると、ハマス側は今回の作戦で多くのイスラエル兵を拘束したことで、イスラエルの刑務所で拘束されているパレスチナ人捕虜の釈放に向けた交渉の進展に期待しているという。現在、イスラエルの刑務所では5,000人以上のパレスチナ人が拘束されている。

第四次中東戦争から50年

第四次中東戦争から50年の節目に、イスラエルの状況は悪化した。1973年10月6日、エジプトとシリアがイスラエルを攻撃した。1967年の第三次中東戦でイスラエルに占領されたアラブ領土の奪還が目的だった。攻撃は、ユダヤ人にとって最も重要な宗教上の祝日である「ヨム・キプール」(贖罪の日または審判の日)に行われた。対立は10月25日まで続いた。同月22日、国連安全保障理事会はソ連及び米国のイニシアチブで、当事国に停戦を求める決議案を採択。2日後にシリア戦線での戦闘行為は停止したが、イスラエルは攻撃を続けた。そして25日、その他の国々の圧力を受けてようやく戦争は終結した。
コメント