ラブロフ外相はロシアの中立的立場を表明したうえで、即時停戦と和平調停におけるアラブ連盟の積極的な行動を訴えた。
「パレスチナ問題をこれ以上先送りにしてはならない。我々はアラブ連盟が中東情勢の改善のため、国連で決定されたパレスチナ国家創設のための現実的な措置を推進するうえで鍵となる役割を果たせると信じている」
このほか、ラブロフ外相の発言要旨は以下の通り。
ロシアはパレスチナ及びイスラエルからの避難を望む人々を支援する用意がある
西側諸国も即時停戦を求めるとみられるが、彼らの立場はイスラエルがテロリストを壊滅させて勝利して終わりというもので、疑問を覚えるものだ
ロシアにとってはパレスチナの安全保障も、イスラエルの安全保障も重要だ
米国は国連によるパレスチナ国家創設の決定から目を背け、イスラエルとガザ地区の和平の試みを阻害している
ロシアとアラブ連盟は、パレスチナ・イスラエル紛争地域におけるいかなる暴力や女性や子どもを人質として拉致することも容認しない
西側諸国からウクライナに供与された兵器が密輸業者を通じて世界中に拡散していることは事実だ
イスラエル・パレスチナ紛争の激化
10月7日午前、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは、イスラエルに対する未曽有の大規模ミサイル攻撃を開始した。イスラエル側は3000発を超えるミサイルが撃ち込まれたとしている。ハマスはイスラエル南部への地上部隊による越境攻撃も行っている。
イスラエルは報復としてガザ地区を空爆。一部ではパレスチナ側とイスラエル軍による地上戦が続いているとみられる。一連の衝突でこれまでに、イスラエル、パレスチナ双方合わせて少なくとも1100人以上が死亡した。
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