「米国の諜報機関は、バイデン政権に対し、7日の攻撃の数週間前にイスラエル・パレスチナ紛争のリスクが高まっていることを警告し、イスラエルから提供された情報に一部基づいて、少なくとも2つの評価書を作成した」
報道によると、そのうちの1つは9月28日に作成され、複数の情報源に基づいていたとされる。それによると、ハマスが攻撃をエスカレートさせる構えであり、イスラエルとの国境沿いでロケット弾攻撃を計画していたという。さらに10月5日、米中央情報局(CIA)は、ハマスによる暴力行為の可能性が高まっているとの警告を発した。これに続いて10月6日、イスラエルから米国内にハマスの異常な活動に関する情報が流れ、「攻撃が差し迫っている」ことを示していた。
CNNの報道によると、パレスチナ・イスラエル地域のアラブ諸国の高官は、米国とイスラエル当局に対し、自国が「パレスチナ人の怒りが危険なレベルに達している」との懸念を繰り返し指摘してきたことを認めた。同局は、中東の別の外交官も同様の立場を表明していることを指摘しながら「しかし、我々が警告しても、彼らは全く聞く耳を持たなかった」という高官の発言を引用した。
これに先立ち、米紙ワシントン・ポストは、米諜報機関が2月に発表した分析文書で、イスラエルとレバノンの「ヒズボラ」との衝突の可能性は低いとみなしていたと報じた。
イスラエル・パレスチナ紛争の激化
10月7日午前、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは、イスラエルに対する未曽有の大規模ミサイル攻撃を開始した。イスラエル側は3000発を超えるミサイルが撃ち込まれたとしている。ハマスはイスラエル南部への地上部隊による越境攻撃も行っている。
イスラエルは報復としてガザ地区を空爆。一部ではパレスチナ側とイスラエル軍による地上戦が続いているとみられる。一連の衝突でこれまでに、イスラエル、パレスチナ双方合わせて少なくとも3000人以上が死亡したとされている。
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