イスラエル・パレスチナの紛争激化

コロンビア大統領の「ナチス比喩」受け、イスラエルが安全保障輸出を停止

イスラエル外務省のリオール・ハヤト報道官は、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領のイスラエルにまつわる発言に抗議するためコロンビア大使を召喚し、安全保障輸出の停止を発表した。これに対し、コロンビアのペトロ大統領はイスラエルとの関係を停止する可能性があると警告した。
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これより前、コロンビアのペトロ大統領は、イスラエルのヨアフ・ガラント国防相が敵対するパレスチナ人を「ヒト型動物」と呼んだことを受け、ユダヤ人に関するナチスの言説と酷似していると指摘。これに対し、コロンビアのガリ・ダガン・イスラエル大使はペトロ大統領に向けて、エルサレムのホロコースト記念館「ヤド・ヴァシェム」とポーランドのアウシュヴィッツを訪問するよう助言した。
「タイムズ・オブ・イスラエル」紙は、ハヤト報道官の発言を引用し「コロンビア大使に対して、イスラエルがペトロ大統領の発言にショックを受けていると明言した。これに応じて取られた最初の措置として、イスラエルはコロンビアへの安全保障輸出の停止を決定した」と報じた。
一方、コロンビアのペトロ大統領は、X(旧ツイッター)に「イスラエルとの外交関係を停止する必要があるなら、我々はそれを停止する。我々は大量虐殺を支持しない」と綴った。
イスラエル・パレスチナの紛争激化
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イスラエル・パレスチナ紛争の激化

10月7日午前、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは、イスラエルに対する未曽有の大規模ミサイル攻撃を開始した。イスラエル側は3000発を超えるミサイルが撃ち込まれたとしている。ハマスはイスラエル南部への地上部隊による越境攻撃も行っている。
イスラエルは報復としてガザ地区を空爆。一部ではパレスチナ側とイスラエル軍による地上戦が続いているとみられる。一連の衝突でこれまでに、イスラエル、パレスチナ双方合わせて少なくとも4000人以上が死亡したとされている。
ハマスの奇襲後、イスラエル軍は30万人の予備役を動員。また、議会では与野党が戦時下での挙国一致内閣を樹立させた。米国からの弾薬支援も受けるなど、本格的な地上作戦を準備しているとされる。
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