現在、世界では糖尿病患者の2人に1人(1億7500万人)が未診断だと推定されている。Klick Labs社の研究チームは、人の声を分析することで糖尿病を検出できるかどうかについて研究した。
研究には男女267人が参加し、そのうち75人が2型糖尿病と診断された(統計によると、糖尿病の90%が2型糖尿病)。参加者は全員、スマートフォンの専用アプリで「こんにちは、私の血糖値は今どれくらい?」というフレーズを毎日少なくとも6回録音した。
合わせて1万8465件の音声が録音され、これらの音声はクラウドストレージに送信されて、コンピューターモデルによって処理された。音色、強さ、相対ノイズレベル、ランダム振動など、計14個の音声の特徴が分析された。
そして、年齢、性別、体重などのパラメータを考慮すると、AIアルゴリズムを使用したモデルは女性では89%、男性では86%の精度で2型糖尿病を検出できることが示唆された。
論文の著者であるジェイシー・カウフマン博士によると、この開発は人々が糖尿病の発症にタイムリーに気づく可能性を大きく促進するほか、糖尿病の診断に対する医学界のアプローチも変える可能性があるという。
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