イスラエル・パレスチナの紛争激化

ドイツが特殊精鋭部隊をキプロスに派遣、ガザへの突入目指す

ガザ地区の人質解放作戦に向け、ドイツ政府はキプロスに特殊精鋭部隊を派遣した。独紙ビルトが国防省関係者らの話として報じた。
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ビルト紙は報道で、「連邦政府は中東のあらゆるシナリオに備えている」と記している。緊急事態が発生した際、軍事保護下でドイツ国民を避難させるべく、軍の特殊部隊を配備したという。
キプロスには「フロッグマン」として知られるドイツ海軍の部隊に加え、人質解放を専門とする警察の特殊部隊が到着したという。キプロスにはそのほか、兵器も移送された。
なお、この作戦ではイスラム主義組織「ハマス」に捕らえられたドイツ国民の解放に加え、ガザ地区やレバノンに滞在するドイツ国民の避難も任務に含まれているという。ドイツ政府はこの点について、「我々は出遅れているが、あらゆる選択肢への用意が出来ている」と発表している。
イスラエル・パレスチナの紛争激化
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イスラエル・パレスチナ紛争の激化

10月7日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織・ハマスはイスラエル南部と中部に向けて突如ミサイル攻撃を行い、一部の地上部隊がイスラエル側に越境攻撃した。ハマスの奇襲攻撃を受け、イスラエル軍はガザ地区への空爆などの報復作戦を開始。第四次中東戦争以来50年ぶりとなる正式な「戦争状態」への移行を宣言した。
ハマスの奇襲後、イスラエル軍は30万人の予備役を動員。また、議会では与野党が戦時下での挙国一致内閣を樹立させた。米国からの弾薬支援も受けるなど、本格的な地上作戦を準備しているとされる。
イスラエルのガラント国防相はこれまでに「ハマスは地球上から一掃される」と徹底的な報復を予告。イスラエル外務省も「ガザ地区で戦略的目標をすべて達成するまで軍事作戦を継続する」と妥協を一切許さない強硬姿勢を示している。
ロシアは双方に即時停戦と交渉の再開を呼び掛けている。ウラジーミル・プーチン大統領はこれまでに、紛争を解決するためには、パレスチナの独立主権国家樹立に関する国連安全保障理事会の決定を履行する必要があるとの考えを示している。
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