サウジアラビアはイスラエルの国家承認に向けて準備していたとされる。バイデン大統領は演説の中で、「サウジはイスラエルを承認したかった…そして彼らはイスラエルを承認しようとしていた。そうすれば中東が統一されていただろうに」と述べた。
そのうえで、米国もサウジアラビアと交渉のテーブルに就く用意があったことから、ハマスはこれを阻止するためイスラエルを攻撃したと分析した。バイデン大統領はサウジアラビアについて、世界的に見れば決して「偉大な民主主義国」ではないとし、民主化へ導く必要性をほのめかした。
また、人類は新たな世界秩序を必要としていると指摘し、米国であればこれを建設できるとの自信を示した。バイデン大統領は現在、80歳。政権の二期目を目指している。
イスラエル・パレスチナ紛争の激化
10月7日、ガザ地区を実効支配するイスラム組織・ハマスはイスラエル南部と中部に向けて突如ミサイル攻撃を行い、一部の地上部隊がイスラエル側に越境攻撃した。ハマスの奇襲攻撃を受け、イスラエル軍はガザ地区への空爆などの報復作戦を開始。第四次中東戦争以来50年ぶりとなる正式な「戦争状態」への移行を宣言した。
ハマスの奇襲後、イスラエル軍は30万人の予備役を動員。また、議会では与野党が戦時下での挙国一致内閣を樹立させた。米国からの弾薬支援も受けるなど、本格的な地上作戦を準備しているとされる。
イスラエルのガラント国防相はこれまでに「ハマスは地球上から一掃される」と徹底的な報復を予告。イスラエル外務省も「ガザ地区で戦略的目標をすべて達成するまで軍事作戦を継続する」と妥協を一切許さない強硬姿勢を示している。
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