「予想を凌駕する業績アップ」
ここ数日、相次いでロッキード・マーティン、ジェネラル・ダイナミクス、レイセオン・テクノロジーズ(RTX)など、米国大手武器メーカーらが業績を発表している。各社は、数十万発の砲弾と数百発のパトリオット対空ミサイル・システム用ミサイルの既存受注に加え、今後数カ月の間に装甲車の受注が増加することで、今後もしばらくの間は四半期の業績は上がると予想している。
ジェネラル・ダイナミクス社のジェイソン・エイケンCFOはロイターのアナリストからの取材に、同社は予定より早く増産していると述べた。
「月産1万4000発だった砲弾の生産は、あっという間に2万発になりました。予定よりも早く、月産8万5000発、さらには10万発にまで生産能力を引き上げるべく取り組んでいます。イスラエル情勢は、需要の圧力を強めるだけだと思います」
どれほどの増収か?
ウクライナ向けに装甲車、戦車、大砲を生産するジェネラル・ダイナミクス社の戦闘システム部門は、前年同期比で25%近く増収した。
レイセオン・テクノロジーズ(RTX)(ウクライナも使用のAIM-120 AMRAAM ミサイルを製造)は、ロイターのアナリストとの会談で、2022年2月、ウクライナでの軍事行動の開始以来、キエフへの援助と米国からの補給に関連した受注は30億ドル相当に上っていると答えている。RTXは受注は今後も増加すると予想している。
ノースロップ・グラマンの2023年第3四半期の売上高は、誘導多連装ロケット・ランチャーに使用される弾薬とロケット・エンジンの需要が急激に伸びたことにより6%増加した。
米国以外の兵器メーカーも増益を報告しており、スウェーデンのサーブ社は高い需要を背景に通年の売上高見通しを上方修正し、ドイツのラインメタル社は第3四半期の増益を報告した。
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