研究チームは、ナイフはもともとイタチザメの歯でつくられ、その後、その根元に穴をあけて、植物由来の糸と鉱物性、動物性、植物性の物質でつくられた接着剤を使って柄にしっかりと取り付けられたことを特定した。
サメの歯でつくられたナイフは、儀式の道具または武器として使用された可能性が高い。一方、肉を切るなど、家事で使用された可能性もあるという。
ナイフは、約8000年前から最近(時期は不明)までスラウェシ島南西部に住んでいた採集民の謎のコミュニティであるトアレアン文化のものとみられる遺跡で発見された。
研究チームによると、スラウェシ島で見つかったサメの歯のナイフは、アジア太平洋地域に特別な種類の武器がこれまで考えられていたよりもはるかに長く存在していることを示す最初の証拠となる可能性があるという。これまでに見つかっている同タイプの遺物の年代は、5000年を超えていない。
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