イスラエル・パレスチナ紛争
ネタニヤフ首相
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ネタニヤフ首相「作戦は第3段階」
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は30日夜、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するハマスとの戦いが「第3段階」に入ったとの認識を示した。X(旧ツイッター)上のイスラエル首相官邸公式アカウントを通じて明らかにした。
「第1段階の包囲は達成され、第2段階の空爆はずっと続いている。第3段階としてイスラエル軍は地上攻勢を綿密かつ強力に進めており、順序正しく段階的な前進を達成している」
露国連大使が米代表を問いただす
ロシアのワシリー・ネベンジャ国連大使は同日、国連安全保障理事会で米代表に、なぜ米国はイスラエル・パレスチナ紛争の即時停戦に反対なのかと問いただした。
「米代表になぜ停戦に反対するのか聞きたい。もしかして、安保理の常任理事国でありながらガザでの完全報復を支持するつもりなのか?ウクライナ情勢の会合でいつも雄弁に語っている民間人への同情はどこにいったんだ?それとも、米国は欧州の人々のことだけを考えていて、パレスチナ人の命はどうでもいいとでもいうのか?」
米国のロバート・ウッド国連次席大使はこれに対し「これは真実ではない」と否定し、「紛争解決に向けて米国よりも懸命に動いている国はない」と主張した。
イスラエルのネタニヤフ首相はこれまでに、「停戦はハマスへの屈服を意味する」として停戦を拒否。米国も「停戦はハマスに利益をもたらす」としてイスラエルを支持する立場を示している。
米国の対外支援
マイク・ジョンソン米下院議長
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米下院共和党議員らは、イスラエルに143億ドル(約2兆1400億円)規模の緊急追加支援を供与する法案を発表した。これにはジョー・バイデン大統領が要求するウクライナや台湾への支援は含まれていない。
米下院議長に今月就任した共和党トランプ派のマイク・ジョンソン下院議員は、バイデン政権に対し、イスラエルとウクライナへの支援予算の請求を分けることに加え、ウクライナに拠出した巨額資金の用途報告書を提出するよう要求。ウクライナ支援の継続には暗雲がたちこめている。
ウクライナ情勢
露国防省は31日の日次発表で、ハリコフ州クピャンスク方面で、4両の戦車と60人のウクライナ兵を撃破したと明らかにした。戦車のうち2両はドイツが供与したレオパルトとしている。
一方、ドネツク方面では、米製歩兵戦闘車ブラッドレー2台と330人の部隊を撃破した。
また、過去24時間で英国が供与したウクライナ軍の長距離ミサイル・ストームシャドウ8発、巡航ミサイル・ネプチューン2発を迎撃し、MiG29戦闘機1機とMi8ヘリコプター1機を撃破した。