イスラエル・パレスチナ紛争
上川外相、イスラエル・パレスチナ双方の外相と会談
中東訪問中の日本の上川陽子外相は3日、イスラエルとパレスチナ自治政府(ヨルダン川西岸地区)の外相とそれぞれ会談した。
イスラエルのコーエン外相との会談では、ハマスの奇襲を「テロ攻撃」と非難したうえで、人道目的の一時停戦や国際法の遵守を訴えた。さらに、上川外相はヨルダン川西岸地区も訪れパレスチナ自治政府のマルキ外相と会談。ガザ地区での人道状況改善や情勢の早期沈静化に向けて意見を交わしたとみられる。
ラファ検問所で出域を待つ人々
© AFP 2023 / Said Khatib
イスラエル軍、ガザ包囲
イスラエル軍は、ガザ地区の包囲が達成されたと発表した。3日にかけての夜にも地上での戦闘が行われたとしている。
一方、現在はガザ地区北部での作戦に重点を置いているが、ハマスのインフラが南部にも分散しているとの情報があることから、戦闘が他の地域に広がる可能性があると示唆した。軍は「テロ目的に使用される」標的のみを攻撃するとしているが、更なる民間人犠牲の拡大が懸念されている。
また、ハマスは交換条件での人質の解放に向け妥協する用意ができていると発表。しかし、イスラエルは強硬な姿勢を崩していないため、交渉が成立するかは不透明だ。
外国人の退避続く
エジプトとガザ地区の境界に位置するラファ検問所の当局は、3日に621人の外国人の出域を認めると発表した。そのなかには、二重国籍のパレスチナ住民も含まれているという。
ロシア、ガザ地区に人道支援
ロシア緊急事態省は3日、ガザ地区への人道支援物資計28トンを積んだイリューシン76輸送機を派遣すると発表した。
ウクライナ情勢
ロシアのグルシコ外務次官
© AFP 2023 / John Thys
EU、対露制裁で1.5兆ドル失う=露外務省
ロシアのアレクサンドル・グルシコ外務次官は、欧州連合(EU)が対露制裁を実施して以降、EUの損失額は1.5兆ドル(225兆円)に上るとの認識を示した。
「対露制裁やロシアとの経済分野での協力撤回によるEU全体の損失は、少なく見積もっても1.5兆ドルに上る」
2013年の露EUの貿易額は約4170億ドル。今年は制裁がなければ7000億ドルに達すると試算されていた。しかし、昨年は約2000億ドル、今年は1000億ドル以下と2年合わせても3000億ドルに満たないと予測される。
トランプ氏
© AFP 2023 / Joseph Prezioso
トランプ氏「メディアはもうウクライナの話をしなくなった」
米国のドナルド・トランプ前大統領は、ウクライナ をめぐる米国の情勢が悪化しているとし、それは米国メディアにおける紛争の報道を見ればわかると述べた。
トランプ氏は2日、テキサス州での支持者集会で「ウクライナについて話題にならなくなったので事態は悪化している」と発言した。
「誰もアフガニスタンについて話していない。お気づきだろうか、メディアはもうウクライナの話もしなくなった。なぜなら事はうまくいっておらず、うまくいっていないことについては話さないからだ」
マイク・ジョンソン米下院議長
© AFP 2023 / TOM BRENNER
米下院、イスラエル支援の予算案を可決 ウクライナ支援は含まれず
共和党が多数派を占める米下院は現地時間2日、イスラエル支援に約143億ドル(約2兆1500億円)を拠出する予算案を可決した。この法案にはウクライナへの支援は含まれていない。
10月20日、バイデン大統領 は議会に対し、イスラエルとウクライナへの支援を含めた約1060億ドル(約15兆9000億円)の予算を承認するよう要請した。一方、マイク・ジョンソン新下院議長は、ウクライナとイスラエルへの支援要請は別々に検討されるべきだと明言していた。