【15日のニュース】ハンガリー、ウクライナ支援に拒否権 日本政府、新たな対露制裁を発動

世界では毎日様々な出来事が起こっている。ここでは今日の国際ニュースをダイジェストでお届けする。
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ハンガリー、7.8兆円のウクライナ支援に拒否権

ハンガリーのオルバン・ビクトル首相は15日、SNS「X(旧ツイッター)」で、ウクライナに対する500億ユーロ(約7兆8100億円)の支援案を阻止したと明かした。

「夜の会合(EU理事会サミット)の結果、ウクライナへの追加資金に拒否権を発動した。適切な準備を経て来年、欧州理事会ではこの問題に戻る」

ビクトル・オルバン
ハンガリー首相
ウクライナのゼレンスキー大統領はブリュッセルで開かれたEUサミットに出席しようとしたものの、ハンガリーへの配慮から直前になって拒否された。そのため、ビデオ会議を通じて演説し、ウクライナ支援を可決することで「歴史に名を残せ」と首脳らに呼びかけたが、コンセンサスは得られなかった。
一方、ウクライナのEU加盟の加盟交渉開始については、ハンガリーは採決を棄権。米誌ポリティコによると、オルバン首相は採決の際にドイツのオラフ・ショルツから退席するように言われたという。
ウクライナのEU加盟交渉にも強く反対していたオルバン首相だが、他の加盟諸国の圧力を受け、退席して賛成はしない形で交渉開始を黙認することになった。
ジョンソン下院議長

ウクライナ支援の議論急がず ジョンソン米下院議長

米下院で多数派を占める野党・共和党選出のマイク・ジョンソン議長は14日、ウクライナ支援などを含む懸案事項となっている諸議題について、議論を急がないとの方針を示した。X上の自身のアカウントで明らかにした。
ジョンソン下院議長は、自身が就任した10月末からホワイトハウスと上院与党の民主党に、国境管理問題の議論の必要性を訴えてきたが、議論が持ち上がったのは今週に入ってからだったと指摘した。

「なぜかバイデン政権は、今週になってやっと国境問題で議会と交渉することになった。この作業は継続しなくてはならないが、下院は急ごしらえで作られた議案を受け取り、議論するためにぶらぶらとして待つことはしない」

マイク・ジョンソン
米下院議長
これまでに米上院は、14日までだった会期を延長し、来週にもウクライナ支援などを含む議論を進めることを決定。支援継続を訴えるバイデン政権・民主党と米南部の国境管理の強化を求める共和党で、妥協点を見出すべく動いている。
一方、下院は会期を延長せず、予定通りクリスマス休暇に突入。各議員らは地元に戻り、1月9日まで審議は停滞することになる。ウクライナ支援は上下両院で認められなければ成立しない。
岸田首相

日本政府、新たな対露制裁 ダイヤモンド禁輸も

経済産業省は15日、ロシア産の非工業ダイヤモンドの直接輸入を禁止する措置を来年1月1日から導入すると発表した。政府は同日、閣議了解した。
ロシアは世界のダイヤモンド生産で約3割のシェアを占める。産件新聞によると、昨年に日本がロシアから輸入した非工業ダイヤモンドの輸入額は5600万円で、国内市場に与える影響は限定的だという。
また、これとは別に新たな対露制裁として、57団体を対象に輸出禁止措置を今月22日から発動する。対象にはロシアの航空機、自動車、工作機械メーカーのほか、アラブ首長国連邦、シリア、アルメニア、ウズベキスタンに拠点を置く一部企業も含まれている。
さらに日本外務省も15日、ロシア軍関係者など35人・44団体を、新たに資産凍結の対象に含めた。
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