【22日のニュース】バイデン政権、凍結露資産のウクライナ支援転用を議論か イスラエル、人質35人解放で1週間停戦を提案

世界では毎日様々な出来事が起こっている。ここでは今日の国際ニュースをダイジェストでお届けする。
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議会のウクライナ支援ストップに直面のバイデン政権 露凍結資産の転用を議論か

米国のバイデン政権は、議会でのウクライナ支援の議論が停滞していることを背景に、凍結されたロシアの資産を軍事支援に転用する案を同盟国と議論し始めたと、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が関係者の話として伝えた。
ホワイトハウスのジョン・カービー国家安全保障会議戦略広報調整官は、「ウクライナ支援のために凍結ロシア資産を活用する可能性について話すのは時期尚早」とコメントしているが、実際のところはどうなのだろうか。
スプートニクは露政治学者・アレクサンドル・グセフ氏に凍結資産をめぐる議論について話を聞いた。

「米国とEUだけでも3000億ドル(34.6兆円)のロシア資産がある。バイデン政権は今、議会で追加支援予算が通らない状況を鑑みて、『ロシアの資産をウクライナ支援に使ってしまおう』と呼びかけている。最近ではドイツや英国の指導部からも、露資産を復興支援に使うべきなどの声が挙がっている」

アレクサンドル・グセフ
露政治学者
だが、凍結資産のウクライナへの譲渡の可能性は、これまでも度々話題にあがってきたが、実際に行われてはいない。

「ロシアにも西側の資産5000億ドル(71兆円)がある。仮に凍結資産が転用されればロシアの報復は対照的なものとなる。『あなた方が使うなら我々も使わせてもらう』という風にだ」

アレクサンドル・グセフ
露政治学者

イスラエル、人質35人解放で1週間停戦を提案

ガザ南部ラファへのイスラエル軍の空爆
パレスチナ・ガザ地区での戦闘をめぐり、イスラエルはハマス側に対し人質35人の解放を条件に1週間にわたり停戦する案を提案したと、米放送局CNNが米高官の話として伝えた。
女性や高齢者のほか、健康状態の悪い男性らを想定しているという。
これまでに在国連ウィーン事務局パレスチナ政府代表を務めるサラフ・アブデル・シャフィ氏は、スプートニクに対し、イスラエルとハマスの一時停戦協議が再開したと認めていた。だが、両者の立場は乖離しているといい、交渉は難航するとみられている。
また、ハマス指導部は仲介国に対し、「人質解放のイスラエルとの取引は停戦後のみに可能」との立場を示しているとも報じられている。
11月24日~12月1日までの1度目の停戦では、ハマスは110人の人質を解放した。イスラエル政府によると、戦闘再開後になお囚われたままとなっているのは、イスラエル人126人、外国人11人となっている。

露、ガザに人道支援20トン

ロシア非常事態省は、ガザ地区の住民への追加人道支援として、食料や医薬品、衣服など物資20トンを届ける。同省は輸送準備の映像を公開した。

ロシア空挺部隊 前線の戦闘員への弾薬、食料配達にドローンを活用

前線の最も危険な場所にいる戦闘員へ弾薬、食料を届けるために空挺部隊はドローンを使っている。ロシア国防省が発表した。
ロシア国防省の説明によれば、ドローンが使われるのは到達地までの道路が敵の砲撃に晒される確率が高く、通常の輸送手段では危ない場合に限定。1機のドローンが1日に数十回出動することで、前線の空挺部隊に必要な全部の物資を届けることができる。

ハンガリー首相 ウクライナのEU加盟は「ウクライナ自身もEUにもその覚悟はない」

オルバン首相
ハンガリーのオルバン・ビクトル首相が2023年を総括する一大記者会見を開催した。国内問題に限定せず、ウクライナを含む国際情勢についても言及した。
政治的ジェスチャー
オルバン首相は、「ウクライナとのEU加盟交渉の開始は同国民に真の支援をもたらさず、政治的ジェスチャーに過ぎない」と述べた。また、ロシアが軍部を駐留させている新地域を含む国をEUは受け入れるつもりなのかとたずね、ウクライナの実際の面積と人口を明らかにするよう提案した。
特別軍事作戦、戦争ではない
オルバン首相はまた、ウクライナの紛争とは特別軍事作戦であるという以前からの発言を繰り返した。その理由を「ロシアはウクライナに宣戦布告も総動員も行っていない」と述べている。
主権は尊重すべし
「EUの指導者たちは、欧州各国の主権を尊重し、彼らに生き方を示すべき」と強調。加盟国をEUの「一地方」扱いするような大国を作る必要性はないと付け加えた。
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