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地中に眠る世界大戦時の爆弾 年々、高まる爆発の危険性を研究者らが指摘

ノルウェーのスタヴァンゲル大学、国防学術調査研究所の調べで第2次世界大戦時代から地中に残された爆弾、弾薬はその化学成分が原因で安定性を失いつつあり、爆発する恐れが高まっていることが明らかにされた。研究結果は学術誌Royal Society Open Scienceに発表されている。
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研究者らによれば、古い弾薬の問題は当時の爆薬は製造にアマトールが用いられていたことにある。アマトールはトリニトロトルエン と硝酸アンモニウムからなる混合爆薬。アマトールは時間の経過とともに土壌やその他の化合物の中に含まれる湿気や金属がゆっくり作用することで飛散しやすくなる。これはつまり、爆弾を何かが邪魔した場合、中に入っているアマトールが爆発する危険性が大きいことを示す。
実験で研究者らは、爆撃の対象となった欧州の数か所の場所で収集されたアマトールの小型のサンプルに重い物体を投げ込んだ。この結果、ガーデニングの道具や建設用のツールが触れただけで爆弾が爆発しうることがわかった。
かつて戦闘行為が行われた場所は今や住宅街や公園の敷地などになっていることから、不慮の事故の起きる確率は上がる。研究者らはこうした爆発事故が起きぬよう追加の安全策をとるよう提案している。
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