ロシアの海上版近距離対空防衛システム「 パーンツィリM」とは
パーンツィリMは、動作は地上配備型96K6 パーンツィリ-S1と同じ原理。海上条件や海上からの脅威に対処するために最適化された独自の設計ソリューションが特徴。正式には近距離対空防衛システム(CIWS)に分類され、軍艦から20キロ以内(高度15キロまで)に接近した敵のミサイル、ドローン、航空機、その他の投射物に対処するように設計されている。
パーンツィリMはミサイル複合体ヘルメスK SAMを8基、4x2の配置で装備。
副兵装は機関砲AO-18KD 30x165mmの連装砲。射程は5キロ、発射速度は毎分1万発。
パーンツィリMは最大で4つの目標を同時に攻撃できる。
パーンツィリMは世界で唯一の艦船型防空システムで、CIWS、SAM、レーダー光学制御システム(標的の自動探索、選択、発射機能を含む)を1つの装備に統合した戦闘モジュールが使用されている。
搭載のフェーズドアレイ・レーダーの目標探知距離は推定で最大75キロ。
システムの重量は約7100キロ(弾薬込み)で、小型船から大型船まで幅広く配備可能。
ロシア海軍はパーンツィリMを、ミサイル・コルベットから巡洋艦まで、すべての新型艦船に装備する他、既存の艦船も順次アップグレードする。