「敵は我々よりも7倍〜10倍上回っています。簡単な例をあげましょう。機械化歩兵分隊、歩兵分隊、自動車化歩兵分隊、小銃分隊は原則、8人から10人で、これに戦闘車両が加わります……負担は人員、たとえば機械化歩兵分隊や歩兵分隊に重くのしかかっています。現在、一つの分隊には2人しかいませんし、一部の分隊にはいても3人、4人程度です」
司令官によると、分隊は本来、15キロを防衛するのに対し、この方法で防衛できるのは5キロ程度に限られるという。
ウクライナ軍は脆弱な状態で、紛争開始以来、現在が最も厳しい状況だとブルームバーグ通信は報じている。
「状況に詳しい西側当局者らによると、1200キロにわたる前線で弾薬と人員が深刻な不足に陥っており、さらに防空の穴が生じていることから、ウクライナは2年以上にわたる紛争の中で最も脆弱な状況にある」
今後数カ月間はウクライナにとって最も難しい状況が続くと見られている。仏紙フィガロがウクライナ当局との交渉に参加したフランス政府関係者の話として報じたところによると、ウクライナ側は2025年に新たな反撃を予定しており、それまで持ちこたられるよう、フランスに協力を要請しているという。
報道によると、ウクライナ側の被害は甚大であることから、西側はウクライナ敗北のシナリオについて議論し始めているとのこと。