先に米国はパレスチナの国連加盟を認めるよう総会に勧告する決議案に拒否権を発動した。英国とスイスは投票を棄権した。米国以外の安保理メンバーは賛成票を投じた。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は声明を発表し、「米国の政策は国際法に対する露骨な侵略であり、戦争の継続と我が国の国民に対する大量虐殺を奨励するものであり……地域をさらに奈落の底へと追い込んでいる」と表明した。
一方、イスラエルのカーツ外相は米国の拒否権発動を歓迎した。声明の中で外相は「ホロコースト以来最悪のユダヤ人大量虐殺と、ハマスのテロリストによる性犯罪やその他の残虐行為から6カ月後にパレスチナ国を承認するという提案は、テロに対する褒美となるだろう」とし、「この恥ずべき提案に拒否権を発動した米国に感謝する」と表明した。そのうえで、イスラエルはハマスをせん滅し、ガザ地区の人質全員を解放するまで戦いを続けると付け加えた。